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当社代表の気ままなブログです。

商業と経済

2009年1月17日

私は商学部の出身です。経営戦略に興味があって、大学では戦略を中心に勉強しました。
その頃、経済学部の友人から言われた言葉が今でも記憶に残っています。
「経済っていうのは、究極のところに行くとみんな利益がゼロになるんだよ。でも、商学部って、自分がそうならないための工夫をするわけでしょ。すごいよね。」
すごいかどうかは別にして、最近、この二つの対比をよく実感させられます。他社と同じ物を売り、同じサービスをしていると、低価格で勝負するしかなくなります。
どうやって顧客に「ここでなければ買いたくない」と思わせるか、あるいは「ここでしか買えない」状態を作るか。それが利益を削る価格競争に巻き込まれないために必要なことです。
見てみると、色々な業界でこういう努力がされていることがわかります。
印刷業では、名刺を安くしてまず会社からの取引を獲得し、会社案内やパンフレットで利益を取り返すというのが一般的です。
また、コピー機などでよく見られる販売戦略ですが、本体を安く売った後で、それ専用の消耗品や補修部品を高く売って利益を出したりすることがあります。量販店が価格競争を繰り広げる家電でも、付属品や修理部品はほとんど値引きされません。
情報システムの受託開発では、開発費の見積を出す時点では他社と相見積もりになりますが、保守になってくると、他社はほとんど手を出せない世界ですから、保守に重点を置いて利益を出している受託開発の会社が多くあります。
努力の割には利益が上がらないと思うことがあったら、一度自社の価格戦略を見直してみてはいかがでしょうか。
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