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アントレ 2008年6月号
面倒で手間のかかる経理帳簿の記帳業務を、格安の一律料金で代行するサービスを行っているのが小杉さんの経営するバックオフィスだ。
同社はかつて自社開発の経理ソフトを用いた会計処理サービスを展開していたが、ユーザーが集まらず失敗。次の手を探していた際に、個人事業主・中小企業から「帳簿記帳を安価で代行してほしい」との声が多いのに気づいた。
「帳簿記帳は会計事務所に頼んでも、多くは経験の浅い職員が担当するためサービス品質もいま一つ。低価格で品質の高いサービスを提供すれば市場に受け入れられると思いました」
そこでまず、詳細なマニュアルを作成し業務を標準化。また顧客から預かった帳票類についても何をどこに保管するかファイリングを徹底し作業効率を高めた。
これにより、会計の1次処理はアルバイトでも行えるようにして人件費コストを低減。
一方で、内容のチェックは専門のコンサルタントが行うことでサービス品質も維持できるようにした。
「また、月々の顧問料など、会計事務所のサービス内容や価格はあいまいなケースがほとんど。我々は最低限度必要な基本サービスを月額1万9950円と、会計事務所に依頼する半額程度に抑えるとともに、明快な金額で示すようにしました」
こうしてサービスを開始したところ目論見どおり大反響を呼び、約200社と契約をすることに成功した。
「日本の事務所の9割が中小企業・個人事業主。そう考えると我々のターゲットは500万事業所ほどある。その中で大きなシェアを占めたいですね」